10日夜は福知山市内で被害者の親族の男性2人が記者会見を開き

  京都府福知山市の花火大会で起きた爆発事故の被害者の親族が10日夜、記者会見を開き、今月19日の集まりで被害者の会の発足を呼びかける考えを明らかにしました。

  ことし8月、福知山市の花火大会で起きた爆発事故では3人が死亡、55人が重軽傷を負いました。

  10日夜は福知山市内で被害者の親族の男性2人が記者会見を開き、現在の心情を語りました。

  このうち息子夫婦と孫がけがをした福知山市の塩見幸和さんは「小学生の孫がけがをしてこの先のことを考えると不安が募る」と述べました。

  また息子の妻と中学1年生の孫の男の子がけがをした綾部市の70歳の男性は、孫が先月まで集中治療室に入りこれまでに4回もの手術を受けたことや、現在も母親が泊まり込みで看病をしていることを説明し、「将来ある子どもたちの人生が大きく狂わされた」と訴えました。

  塩見さんらは、平成13年に兵庫県明石市の歩道橋で花火大会の見物客11人が死亡した事故の遺族から話を聞く会を今月19日に福知山市で開くのに合わせて、被害者の会の発足を呼びかける考えを明らかにしました。

  被害者の会では、医療費などの補償ややけどの治療に関する情報交換などをしたいということです。

  塩見さんは「けがの度合いや置かれた状況は違うが、一人でも多くの被害者と思いを共有しながら不安を解消していきたい」と話しています。

ストーカー被害の相談経緯

 

         警視庁によりますと、池永容疑者は鈴木さんと以前、交際していたということですが、その後、何らかのトラブルになったとみられています。

  先週には鈴木さんが通っていた杉並区内の私立高校の教員が、地元の警察署に「うちの生徒がストーカー被害に遭っている。どうしたらいいか」と相談をしていたということです。

  しかし、鈴木さんは三鷹市内に自宅があることなどから、この警察署の担当者は三鷹警察署に相談するよう教員に伝えたということです。

  このため、鈴木さんと両親は8日になって初めて「池永容疑者に待ち伏せされている」などと相談したということです。

  対応した三鷹警察署の警察官は警告をするため、その場で池永容疑者の携帯電話に3回電話をしましたが、いずれも出なかったということです。

  これを受けて、警察署ではストーカー規制法に基づく文書による警告を行うための準備を進めていたということです。

3種類の安全装置が作動しても自動の非常

  JR北海道の特急列車がATS=自動列車停止装置など3種類の安全装置が作動しても自動の非常ブレーキが掛からないまま運行されていたことが分かりました。

  JR北海道は、最悪の場合、事故につながるおそれがあったとして詳しい原因を調査しています。

  これはJR北海道が8日未明に会見して明らかにしたものです。

  JRによりますと、札幌と網走を結ぶ特急「オホーツク」の車両について7日、定期検査を行ったところ、ATSなど3種類の安全装置が作動した際に自動で働くはずの非常ブレーキが掛からないことが分かったということです。

  JRによりますと、自動の非常ブレーキは停止信号で止まらなかった場合などに空気圧を使って働く仕組みになっていますが、この車両では空気を通す管のコックが閉められブレーキが掛からなくなっていて、ことし7月の検査では異常は見つからず、6日まで運行していたということです。

  このコックは、運転席の下にある機械室の中にあり、鍵がかけられ通常は触れることがないため、JR北海道は、検査後に人為的なミスでコックが閉められた可能性が高いとしています。

  JRは手動式の非常ブレーキは正常に機能していたとしていますが、運転士に不測の事態が起きるなど最悪の場合は列車の追突や脱線につながるおそれがあったとして、詳しい原因を調べています。

  またJR北海道は、同じシステムがあるほかの車両についても調査を行っていて、これまでのところ異常は見つかっていないということです。

  JR北海道では補修が必要なレールの異常が放置されていたことが発覚するなど、安全運行の根幹を揺るがす事態が相次いでいて、JR北海道の豊田誠鉄道事業本部長は「たび重なるトラブルのなか、このような事態となり、重ねて、重ねておわび申し上げます」と陳謝しました。

岐阜県美濃加茂市の中古車販売業

  知り合いの女性を殺害し、遺体を湖に遺棄したとして、逮捕・起訴された岐阜県の男が、交際していた別の女性に暴行を加えて死亡させた疑いで再逮捕された事件で、男は女性が死亡したあと、本人に成り済まして携帯電話でメールを送っていたということで、警察は、女性の生存を装い、事件が発覚しないようにしていたとみて調べています。

  岐阜県美濃加茂市の中古車販売業、林圭二容疑者(40)は、おととし、当時27歳の知り合いの女性を殺害し、遺体を冷凍庫に入れ、福井県九頭竜湖に遺棄したとして、逮捕、起訴されました。

  そして、5日、4年前に交際相手だった浅埜江里さん(当時26)に暴行を加えるなどして死亡させたとして、傷害致死の疑いで再逮捕されました。

  容疑について黙秘しているということです。

  警察によりますと、林容疑者は浅埜さんが死亡したあと、本人に成り済まして、繰り返し、女性の知人に携帯電話でメールを送っていたということです。

  警察は、林容疑者が女性の生存を装い、事件が発覚しないようにしていたとみて調べています。

各地へ出向いて戦争体験を語る「館外講話」と呼ばれる活動

  沖縄戦で負傷した兵士の看護などに動員され多くの犠牲者を出した「ひめゆり学徒隊」の元学徒たちが、各地へ出向いて戦争体験を語る「館外講話」と呼ばれる活動が、元学徒の高齢化から終了することになり、沖縄県糸満市で最後の活動が行われました。

  ひめゆり学徒隊の元学徒たちは、過酷な体験を次の世代に伝えようと主に修学旅行生を対象に沖縄県内の各地に出向いて館外講話を行ってきましたが、高齢になり負担が大きいとして今月で活動を終えることになりました。

  28日、糸満市ひめゆり学徒隊の元学徒、上原当美子さん(85)が、愛知県から修学旅行に訪れた高校生たちに最後の館外講話を行いました。

  上原さんはけがをした友人が家族の名前を呼びながら亡くなった状況を語り「戦争を起こすのもやめるのも人間です。悲惨な戦争を繰り返さないためにどうすればよいのか考えてほしい」と呼びかけていました。

  元学徒たちは今後は場所をひめゆり平和祈念資料館に限定して、講話を続けていくことにしています。最後の館外講話を終えた上原さんは「残念な気持ちはありますが、資料館での講話で平和の大切さを伝えていきたい」と話していました。

JR北海道では問題が見つかったレールの補修が完了

  JR北海道では問題が見つかったレールの補修が完了したかどうか、現場の担当部署が本社などに報告する必要がなく現場任せになっていたことから、国土交通省は社内のチェック態勢に問題があったとみて、特別保安監査の結果を詳しく分析することにしています。

  JR北海道がおよそ百か所で補修が必要なレールをそのまま放置していた問題で、国土交通省は28日まで8日間にわたり、レールの安全管理だけでなく、経営陣も対象にした異例の規模で特別保安監査を行いました。

  これまでの監査で、レールの補修を直接担当する「保線管理室」は、問題が見つかったレールの補修が完了したかどうかについて、複数の管理室を束ねる「保線所」や、本社の担当部門の「工務部」に報告する義務がなく、現場任せになっていたことが分かりました。

  また、主要路線のレールについては、本社の「工務部」でもすべての検査結果をコンピューター上で閲覧でき、問題のある場所には印が表示される仕組みになっていましたが、チェックする担当者がいなかったということです。

  このため、国土交通省は社内のチェック態勢に問題があったとみて、特別保安監査の結果を詳しく分析することにしています。

名古屋市の海運会社が所有する貨物船

  27日未明、伊豆大島の沖合で、名古屋市の海運会社が所有する貨物船が、外国船籍の貨物船と衝突して転覆した事故で、これまでに乗組員6人のうち、5人の死亡が確認され、海上保安本部は、行方が分からない1人について、28日朝から特殊救難隊による捜索を、再開することにしています。

  27日午前1時半ごろ、伊豆大島の西およそ11キロの海上で、名古屋市の海運会社が所有する貨物船「第十八栄福丸」およそ500トンと、シエラレオネ船籍の貨物船「JIAHUI」およそ3000トンが衝突し、「第十八栄福丸」が転覆しました。

  第三管区海上保安本部によりますと、「第十八栄福丸」の乗組員は6人で、特殊救難隊が船の中を捜索したところ、このうち5人が見つかり、いずれも死亡が確認されました。

  死亡したのは、▽船長で、三重県尾鷲市の、大川信悟さん(62)、▽次席船長で、静岡県焼津市の高井智昭さん(40)、▽一等航海士で、三重県南伊勢町の山本慶正さん(29)、いずれも三重県尾鷲市で▽機関長の、本山規さん(57)、▽次席機関長の西岡康典さん(57)です。

  海上保安本部は、▽一等機関士で、三重県熊野市の三鬼多満男さん(61)がまだ見つかっていないことから、27日夜いったん打ち切った特殊救難隊による捜索を28日午前7時ごろから再開するとともに、外国船籍の貨物船の船長から話を聞くなどして、詳しい状況や事故の原因を調べることにしています。