東京電力福島第一原子力発電所でことし8月

  東京電力福島第一原子力発電所でことし8月、300トン余りの汚染水が漏れ出したタンクに近い井戸の地下水で、17日、ベータ線と呼ばれる放射線を出す放射性物質の濃度が前日までの6000倍以上に急上昇し、これまでで最も高い値になっていることが分かりました。

  東京電力は、漏れた汚染水の影響が広がっているとみています。

  福島第一原発では、ことし8月、4号機の山側にあるタンクから300トン余りの汚染水が漏れ、一部は海につながる側溝を通じて原発の港の外の海に流出したとみられています。

  東京電力によりますと、タンクから10メートル余りの井戸で17日に採取した水からストロンチウムなどのベータ線という種類の放射線を出す放射性物質が、前日までの6500倍に当たる1リットル当たり40万ベクレルというこれまでで最も高い値で検出されたということです。

  この井戸は、汚染水漏れの影響を調べるために掘ったもので、水とともに移動しやすいトリチウムという放射性物質はすでに高い値で検出されていて、東京電力では、ストロンチウムなどの比較的、移動の遅い放射性物質も地下水に到達したとみています。

  100メートル余り海側には、汚染水の増加を抑える対策として建屋周辺に流れ込む前の地下水をくみ上げる井戸があり、東京電力では、この対策に影響するおそれがあるとしてタンク周辺の汚染された土を取り除くとともに観測用の井戸で地下水の監視を強めることにしています。

東京に住んでいた24歳の男性の行方が分からなくなる事件

  3年前、東京に住んでいた24歳の男性の行方が分からなくなる事件があり、警視庁が関係者の話に基づいて埼玉県内の墓地を捜索したところこの男性とみられる人の骨が見つかりました。

  警視庁は男性と金銭を巡るトラブルになっていたとみられる20代の男らを取り調べ、容疑が固まり次第、死体遺棄の疑いで逮捕する方針です。

  行方が分からなくなっていたのは、東京・新宿区に住んでいた当時、24歳の無職の男性で、3年前の平成22年12月に、東京・豊島区にある知り合いのマンションを訪れたのを最後に所在が分からなくなっていました。

  警視庁は事件に巻き込まれた疑いがあるとみて捜査していましたが、関係者の話に基づいて埼玉県本庄市の墓地を17日、捜索したところ、埋められたコンクリートの固まりの中からこの男性とみられる人の骨が見つかったということです。

  警視庁は男性と金銭を巡るトラブルになっていたとみられる20代の男らの取り調べを進め、容疑が固まりしだい、死体遺棄の疑いで逮捕する方針です。

東京・六本木のクラブで客の男性が金属バットなどで殴られて死亡した事件

  東京・六本木のクラブで客の男性が金属バットなどで殴られて死亡した事件で、傷害致死などの罪に問われている暴走族グループの元メンバー9人のうち2人に対する判決があり、東京地方裁判所は「2人は金属バットで殴る行為をみずから担当するなど犯行での役割は大きい」として、いずれも懲役13年を言い渡しました。

  去年9月、東京・六本木のクラブで客の当時31歳の男性が金属バットで殴られるなどして死亡した事件で、暴走族の元メンバーら9人が対立している男性と間違えて襲ったとして傷害致死などの罪で起訴されています。

  17日、このうち栗原克一被告(27)と岡崎修一被告(28)に対する判決が東京地方裁判所で言い渡されました。

  判決で鬼澤友直裁判長は「人違いで襲われた被害者は突然、何が起きているのか分からないまま激しい暴行を受け命を失った。2人は金属バットで殴る行為をみずから担当するなど役割も非常に大きい」と指摘し、いずれも15年の求刑に対し懲役13年を言い渡しました。

  この事件では、襲撃を指示したとみられている暴走族グループの元リーダー、見立真一容疑者(34)が逃走を続けていて、警視庁が全国に指名手配して行方を捜査しています。

台風による大雨で町内を流れる夷隅川の久保地区

  千葉県大多喜町は、台風による大雨で町内を流れる夷隅川の久保地区にある観測所で避難判断水位に達したため、午前8時に桜台、久保、猿稲の3つの地区の223世帯、518人に避難勧告を出しました。

  町は役場と大多喜小学校の体育館の2か所に避難所を開設しています。

日本時間の15日午前9時13分

  気象庁によりますと、日本時間の15日午前9時13分ごろ、フィリピンのミンダナオ島付近を震源とするマグニチュード7.2の大きな地震がありました。

  この地震による日本への津波の影響はありません。

  気象庁は、震源の近くでは津波が発生するおそれがあるとして、沿岸の各国に「北西太平洋津波情報」を発表しています。

社民党の福島前党首の後任を選ぶ党首選挙

  社民党の福島前党首の後任を選ぶ党首選挙は、14日、開票作業が行われ、参議院議員の吉田忠智政策審議会長が新しい党首に選出されました。

  社民党の党首選挙は、先の参議院選挙で大敗した責任を取りたいとして辞任した、福島前党首の後任を選ぶもので、先月27日に告示され、東京・豊島区議会議員の石川大我氏と、参議院議員で政策審議会長の吉田忠智氏の2人が立候補しました。

  国会議員と一般党員による投票は、13日までの2日間、各都道府県連合で行われ、14日午前10時から開票作業が行われたあと、党本部で集計されました。

  その結果、投票総数1万2478票のうち、▽吉田氏が9986票、▽石川氏が2239票で、過半数を獲得した吉田氏が社民党の新しい党首に選出されました。

  吉田氏は、当選1回の57歳。

  大分県職員や県議会議員などを経て、平成22年の参議院選挙に比例代表から立候補して初当選し、ことし1月からは党の政策審議会長を務めています。

  吉田氏は記者会見に臨み、「党の改革・刷新を行わなければ、社民党の将来はない。次の国政選挙で議員をいかに増やすかが自分の最大の使命であり、退路を断ち、全身全霊で任務を全うする。まずは、あすから始まる臨時国会で、安倍政権にしっかり対じしていきたい」と述べ、党勢回復に向けた決意を示しました。

来週召集される臨時国会で所信表明演説を行い

  安倍総理大臣は、来週召集される臨時国会所信表明演説を行い、「成長戦略の実行が問われる国会」と位置づけ、経済再生と財政再建、それに社会保障制度改革を同時に達成する決意を強調することにしています。

  安倍総理大臣は、来週15日に召集される臨時国会所信表明演説を行うことにしており、これまでにその骨格が固まりました。

  それによりますと、安倍総理大臣は、消費税率を来年4月から8%に引き上げるとしたみずからの決断に言及し、これに伴う新たな経済対策について、一過性の対策ではなく、雇用拡大と賃金上昇を確保するための「未来への投資」だと訴えることにしています。

  そのうえで、臨時国会を「成長戦略の実行が問われる国会」と位置づけ、経済の成長戦略を実現するための「産業競争力強化法案」の成立に理解を求めるとともに、経済再生と財政再建、それに社会保障制度改革を同時に達成する決意を強調することにしています。

  また、東日本大震災からの復興や東京電力福島第一原子力発電所の事故の対応を加速する方針を示すことにしています。

  一方、安倍総理大臣は、日本を取り巻く安全保障環境が変化していることを踏まえ、外交・安全保障政策の立て直しを図るとともに、「積極的平和主義」の立場から、日本が地域や国際社会の平和と安定により積極的に貢献する姿勢を示すことにしています。