今月19日に函館線で起きた貨物列車の脱線事故

  JR北海道が基準を超えたレールの幅などを補修せずに放置していた問題で、基準を超えているレールが新たにおよそ170か所で見つかったことを受けて、JR北海道は記者会見で「信頼を裏切る失態で、深く深くおわび申し上げます」と陳謝しました。

  JR北海道では、今月19日に函館線で起きた貨物列車の脱線事故の現場付近など97か所で、レールの幅などが基準を超えていたにもかかわらず、補修をせずに放置されていたことが、すでに明らかになっています。

  さらに、24日夜までの社内調査で、レールの幅が補修が必要となる基準を上回っていたのが、新たに7つの路線のおよそ170か所のカーブで見つかり、JR北海道は25日午前8時から豊田誠鉄道事業本部長らが記者会見を開きました。

  この中でJR北海道は、レールを補修するかどうかの基準値には旧国鉄時代の昭和60年を境に2種類がありますが、今回は担当者が古いレールに誤って新しいレールの基準値を用いるミスをしていたと説明しました。

  また、なかには新旧2つの基準値が存在することすら知らなかった担当者もいたということです。

  たび重なるずさんな実態に、豊田鉄道事業本部長は「信頼を裏切る失態で、深く深くおわび申し上げます」と改めて陳謝しました。

  JR北海道では、25日午前9時半までにすべての箇所で補修を終えましたが、これまでに16本の列車が運休したほか、一部の区間で遅れが続いています。