東京の国立がん研究センターの医師ら39人

  東京の国立がん研究センターの医師ら39人が、事務用品などの架空の発注を繰り返すなどして、去年3月までの5年間に国の補助金など4000万円余りを不正に蓄えていたことが分かり、センターは架空発注を指示した6人の医師のうち、現在も勤めている4人を停職2か月などの懲戒処分にしました。

  東京・中央区にある国立がん研究センターによりますと、厚生労働省から補助を受けてがんの治療に関する研究を行っていた医師など39人が、事務用品などの架空の発注を繰り返すなどして去年3月までの5年間に合わせて4086万円を使用したと見せかけて業者側に不正に蓄えていたということです。

  架空発注は、診療科部門の責任者など6人の医師の指示で行われ、不正に蓄えた資金はパソコンなどの購入費に充てられていて、私的な流用は確認できなかったとしています。

  国立がん研究センターは、架空発注を指示した6人の医師のうち、すでに退職した2人を除く4人について、停職2か月から減給1か月の懲戒処分にしました。

  国立がん研究センターは「このような事案を起こしおわび申し上げます。研究費を使った物品の発注方法などを見直し、再発防止に努めたい」と話しています。